日本酒の賞味期限・製造年月日について
昨今の「食(品)の安全・安心」への関心の高まりから、 多くのお客様が賞味期限を気にされる風潮があります。
良く質問を受けます 「押入れから古い日本酒が見つかりましたが、飲んでも大丈夫でしょうか?」
私の答え「保存状況とモノによります」

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日本酒と同じ醸造酒であるワインについては、賞味期限(熟成)は気にしないのに、 日本酒に関しては、新しければおいしいと思っておられるお客様が非常に多いです。 (新しければおいしいということも否定はしませんが、それは100%ではありません)
さて、 インターネットで日本酒を買うときには、瓶を手にとってラベルを見ることができないわけですから、
販売ページに製造日(瓶詰め日)が書かれていなければ、お客様は製造日(瓶詰め日)を知ることができません。
それぞれのお酒の「製造日(瓶詰め日)」を各ページに表示することが、 わかりやすく、安心なお店として求められますが、 実際は諸事情で全てを表示することができません。
実店舗でも同時に商品が販売されていたり、 品数数が膨大なため、また、各ページの更新作業も時間がかかるからです。
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そこで、少しでも不安を取り除くため、 個別のページ全てに製造日を表示することはできませんが、おおまかな目安をお知らせします。 ※ただし、個別に賞味期限が書かれているお酒は除く
表1
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お客様がご注文される商品
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瓶詰めの日付
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これ以上古い日付のものは送らないと言う自主基準
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@
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天狗舞、手取川、菊姫など有名銘柄の在庫品
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当月〜前々月程度、(稀に6ヶ月程度前)
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最長で10ヶ月以内
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A
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取り寄せ商品
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当月〜前月(稀に前々月)
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なし
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B
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天狗舞、手取川、菊姫など有名銘柄に該当しない在庫品
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当月〜6ヶ月程度(稀に10ヶ月程度)
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最長で12ヶ月以内
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C
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季節限定の商品
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最長で1年前(年一回の出荷です)
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一年以上経ったお酒は 年度が分かるように販売
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D
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ご贈答向きの高級清酒
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当月〜半年程度
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最長で8ヶ月以内
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E
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熟成酒(蔵元熟成、当店で熟成)
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無制限
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無制限
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お酒は、適切な管理ができていれば、熟成によっておいしくなるものもあります。
当店では冷蔵管理が必要なお酒については大型冷蔵庫で5度〜7度程度で光が当たらないように管理し、 常温で保管されているお酒も外線99%カットに蛍光灯の下で保管されています。
上の表1のBのお酒ですが、 当店では売れやすい商品(人気のある、名前のある商品)ばかりではなく、 人気はないけど、実際飲んでおいしいと思うおすすめのお酒も積極的に仕入れています。
そんな無名のお酒、仕入れの歳には、1本からバラで仕入れるわけではなく、最低ロットが存在します。 認知度の無い商品でも多くの数を仕入れる場合がありますから、すべて順調に売れるわけではなく、どうしても日付が古いことも発生することがあります。
熟成について 日本酒と同じ醸造酒であるワインについては、熟成したものをありがたがることもありますが、 日本酒に関しては、まだまだ、熟成の価値は一般には知られていません。
例えばですが、
天狗舞 山廃仕込純米酒 → 醸造後、2年程度蔵にて熟成後出荷 菊姫大吟醸1.8L12000円 →醸造後、5年程度蔵にて熟成後出荷
熟成により、新酒の時にはなかった、まろやかさ
や 深い味わいがプラスされているお酒もあります。
ですが、熟成させると、どんなお酒でもおいしくなるか?というとそうではありません。 熟成向きの日本酒、熟成に向かない日本酒があります。
私は「熟成を見極める」 と言った プロのようなことは言いません。
当店での熟成酒はただ、売れ残って、熟成させてみただけなんです。 熟成に適さないと私が感覚で判断したものは、無理に熟成させず、お安く処分したり、私が味見しています。 それをご理解の上、自己責任で、熟成したものも挑戦してもらうと幸いです。
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